オームの法則(電圧・電流・抵抗の関係性)


電位差が電気の流れを生み、回路を作ることは電圧の存在でなんとなく判った。

電気は、電圧の高い方から低い方に流れる。
電池の場合だと+極が高い方、-極が低い方。

しかし、実際には電池の+極と-極をつないでも電球が光らない場合はある。
たとえば、単三電池に40Wの電球をつないでも光らない..何故か?

答えは単純で、単三電池の出力が40W電球に対して非力すぎるから。
逆の言い方をすると、40W電球が単三電池に対して『抵抗』が大きすぎるから。

抵抗とは?

回路を道にたとえた場合、抵抗は道幅、水道だったら水道管の太さに相当する。
回路を流れる電気の量を左右するもの。
抵抗が小さいと電気はたくさん流れ、大きいとすこししか流れない。40W電球は抵抗が大きく、光らせるほどたくさんの電気を単三電池一本では賄えないので、40W電球は光らない。

法則:その1(I..電流, V..電圧, R..抵抗)
$$I = \frac{V}{R}$$

『電流』は、電気の流れる量のこと。
電気をたくさん流すには、抵抗の値に対して電圧をある程度上げてやる必要があることが上記の式から判る。

そもそも、40W電球にはどの程度電気が流れているのか?
これは、小中学校の頃に習った電力の計算式で判る。(交流の場合『力率』という要素も加わるが省く)

$$W = V \times A$$

一般家庭の電源は100Vなので、40Wから逆算すると..電流は0.4Aは流れるはず。

$$40W = 100V \times A\\
\frac{40}{100} = \frac{(100 \times A)}{100}\\
A = 0.4$$

法則:その2
$$R = \frac{V}{I}$$

さっきの40W電球は電圧・電流が100V・0.4Aっぽい。法則その2に値を当てはめると..

$$R = \frac{100V}{0.4A}\\
R=250$$

抵抗はΩで表すので、250Ωの抵抗になる模様。
ということは、法則1を使うと..逆説的に式と値が正しいことも判る。(数学的帰納法だっけ?)

$$I = \frac{100V}{250Ω}\\
I = 0.4$$

ちなみに、単三電池は1個当たり 500mAh~1300mAhくらいの電流容量を持っている模様。(mAhというのは、1時間で流せる電流量の単位)
電池を直列に何個までつないで大丈夫なのか(危険がないのか)とかそもそも直列にして計算通りの電圧になるのかは脇に置いておいて、計算すると66個ほど直列につないでようやく100V。電流量も40Wだと 0.4A = 400mAなので、なんとか光りそうな感じ。

調べたら、質問している人がいた..
電池の直列つなぎって、何ボルトくらいまで耐えられるのでしょうか?

家庭用コンセントの場合、常時単3電池66個分くらいの電圧が掛かっていて、しかし電流量の方は電池とは比較にならない量が流れる。
ここは、各家庭のブレーカー次第。一人暮らしの部屋だとブレーカーは10~20Aくらいなので、電池の10~80倍くらいは普通に流れる計算になる。

40W電球の場合は消費電力40Wなので、0.4Aの電流が流れ、抵抗値は250Ω。(100V電源の場合)

家庭用電源が200Vの場合だと、以下のように求まる。
※電球のフィラメントの抵抗値が変化するものではないので、抵抗値は250Ωのはず。あとは電流量や消費電力量を逆算するだけ。
$$I = \frac{200V}{250Ω}\\
I = 0.8$$
$$W = 200V \times 0.8A\\
W = 160$$

抵抗値が変わらない前提だと、電圧が上がるのに比例して電流量も増える。(電圧2倍だと、電流も2倍。)
電力量の方は、都合4倍された形になったが..400Vでもやっぱり4倍だった。(当たり前?)
$$I = \frac{400V}{250Ω}\\
I = 1.6$$
$$W = 400V \times 1.6A\\
W = 640$$

あともう一つ、使い道ぱっと思いつかなかったけど、電圧を求める式も書いておく。
そして、この3つの法則が『オームの法則』と呼ばれる電気の基本的性質をあらわす式。(とても重要。)

法則:その3
$$V = I \times R$$

【補足】
同じお題目に簡潔な回答をしている人がいたので、めも。
電圧と電流の関係について教えてください
電流値があがると電圧値が下がるのはなぜでしょうか

【蛇足..】
本題と全く関係ないが、人間の電気的抵抗値はどの程度なのか調べたら、詳しいサイトがあった..
2000~4000Ωになるようで、家庭用電源だと25~50mAは流れる計算。

ちなみに濡れた手で触れると 50mAに達するので、絶対に振れないように。

交流電流が人体に流れた時の反応
0.5mA    ( 通常、無反応 )
1mA      ( 電撃を感じる )
5mA      ( 相当な苦痛がある )
10~20mA ( 筋肉が収縮し、支配力を失う )
50mA     ( 相当に危険で死に至ることがある )